株式会社セブンヒルズ宮古島(鉄板焼ステーキ集 宮古島)

同じ時間に、多くても2組まで。詰め込まない鉄板焼きの店です。

水槽の青い光に照らされた、鉄板のカウンター。宮古島で「鉄板焼ステーキ集 宮古島」を営んでいるのが、株式会社セブンヒルズ宮古島です。名古屋から始まり、銀座、そして宮古島へ。エリアマネージャーの小峠義継さんに聞きました。

名古屋から、銀座と宮古島へ

夜の「鉄板焼ステーキ集 宮古島」の看板

この会社の拠点は3か所あります。名古屋、銀座、そして宮古島です。もともとの始まりは名古屋でした。銀座と宮古島は、そこから広がった形になります。

手がけているのは、主に飲食店です。そのなかでメインに据えているのが、高級鉄板焼きの店「集」です。不動産を借りて、そこで飲食店を営む。そういう形で運営しています。

宮古島でいま営んでいるのは、鉄板焼きの店と、海の見えるカフェ&バーベキューの店「RESORT RESTAURANT SHISA’S CAFE&BBQ」です。オープン当初にあった串揚げの店は、いったん閉じています。

飛騨高山から、名古屋の鉄板焼きへ

話を聞いた小峠さんは、岐阜県の飛騨高山の出身です。

高山から東京へ出て、一度高山に戻り、そのあと名古屋へ。名古屋では、飲食店のコンサルティングや、二次会のお店に関わってきました。そこから鉄板焼きの世界に入り、もうすぐ10年になります。いまは鉄板焼ステーキ集 宮古島のエリアマネージャーとして、SHISA’Sも含めた宮古島のお店を見ています。

同じ時間に、多くても2組まで

青い照明に照らされた鉄板のカウンター

働き方を聞いて、いちばん驚いたのがここでした。ものすごい忙しさは、ない。小峠さんはそう言い切ります。理由は、店の作り方にありました。鉄板焼きはカウンターの店です。同じ時間帯にお客さんが重なるのは、多くても2組。だから、バタバタするほど忙しくなることはないそうです。

詰め込まない、ということです。高い単価のサービスだからこそ、一組ずつに向き合える人数で回す。そのうえで、小峠さんがスタッフに伝えていることがあります。

得意なところが10、20とあるとしたら、忙しいときはみんなが100や120を出せるようにフォーメーションを組む。そして暇なときは、80でいい。そのぶん、いろいろなことを覚えてもらう。常に全力を求めるのではなく、波に合わせて使い分ける。そういう考え方です。

肉の焼き方は、動画で学べる

鉄板のカウンターに並ぶ料理人たち

未経験から入る人は、どう覚えていくのでしょうか。カフェのほうは、そこまで難しい接客はありません。スタッフと一緒にやっていれば、そのうち覚えられるといいます。

鉄板焼きは、作業として難しい部分があります。そこで用意されているのが、動画のマニュアルでした。肉の焼き方。伊勢エビの焼き方。このブランドのやり方を、会社が動画にまとめています。

しかも、それは社内だけのものではありません。一般に公開されていて、誰でも見られるようになっているそうです。進め方は段階的です。動画を見て、一緒に指導を受けて、テストを受ける。できるようになったら、まずは昼の一部分を手伝う。昼が全部できるようになったら、夜へ。

サービスの仕事は、鉄板焼きの場合それほど多くありません。ドリンクを作ったり、会計をしたり。キッチンをやりながら覚えていく形になります。

朝10時出勤。副業も認めています

SHISA'Sの屋上。プールとソファ席がある

小峠さんが、この職場のいちばんの魅力として挙げたのが時間でした。出勤は朝10時。飲食店としては閉店が早いので、だいたい夜10時までには終わります。昼と夜のあいだには休憩が入るので、実際の労働時間が1日8時間ほどという日も多いそうです。

この時間割が、島での暮らしと相性がいいのだといいます。朝にサーフィンへ行って、昼の営業に入る。昼のあとに昼寝をして、夜に間に合う。夜の営業が終わったあと、9時半から飲みに行くこともできる。

遊びだけではありません。朝の時間を自己投資に使っている人もいます。そして、副業も認めています。本業に差し支えのない範囲であれば、まったく問題ない。小峠さんはそう話していました。休みも少なくありません。忙しいときでも週の休みは確保され、暇な時期には店そのものを閉める日を作っています。

飲み会には、誘いません

SHISA'Sの店先に立つスタッフ

スタッフは、20代前半が中心です。島を一度出て、戻ってきた人が多くいます。ネパールなど海外から来た人も働いています。職場の付き合いについて聞くと、はっきりした答えが返ってきました。

飲み会に誘うようなことは、一切していない。理由は、いまの人は自分の時間を大切にしたいから、だそうです。そのうえで、行きたい人がいれば付き合う。断る側に気を遣わせない形をとっています。

自由には、責任がついてくる

SHISA'Sの看板

どんな人に来てほしいか。ここで、小峠さんの話は少し厳しくなりました。島に来る人には、2つのパターンがあると言います。都会の生活で疲れてしまって、島を求めてくる人。そして、自分のライフスタイルを確立したうえで来る人。

そして、島にはこういう空気もある、とも。ゆるく、楽な生活を送れるのではないか。そういう雰囲気です。けれど、と小峠さんは続けました。自由には責任が伴う、と。

人が足りないから仕方なく、毎日遅刻してもいい、という雰囲気を作ってきた会社もあったと思う。ただ、そういう会社はこれからなくなっていく。新しい企業が入ってきて、きちんとしたお客さんが増えれば、そういうスタッフは雇えなくなるからです。

コストも上がっています。きちんと計算ができないと、経営そのものが成り立たない環境になってきました。たくさんの店がオープンして、1年のうちに半分以上がだめになってしまうこともあります。

そのうえで、来てほしい人のことをこう話しました。自分のスケジュールをきちんと管理できて、楽しんで生活ができる人。そして、宮古島の魅力をお客さんに伝えられる人です。

「海が綺麗とか、誰でもわかるんで。それ以外のことですね」

宮古島で働くということは、宮古島の住民になるということ。雰囲気ではなく、文化までちゃんと理解して、好きにならないといけない。そういう言い方でした。

宮古島から、全国に知られる店に

水槽の前に鉄板を据えた、集の店内

これから目指しているのは、このブランドを全国に知られるものにすることです。そして、その舞台に選んでいるのが宮古島でした。銀座にも店はあります。ただ、東京では埋もれてしまう。名古屋ではそこそこ知られていますが、それも自分たちがそう思っているだけかもしれない。

その点、宮古島の鉄板焼きは数えるほどしかありません。だから、ここでならいちばんを取れる。小さな島だからこそ、全国に名前を届ける足がかりになる。そういう読み方です。

今後は、閉じた店舗を天ぷらやとんかつの店として開け直す案や、屋上をバーベキューやシャンパンが飲める場所にする案も出ています。詰め込まず、ゆるくもせず。この会社の立ち位置は、そのあいだにあります。

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会社データ

会社名
株式会社セブンヒルズ宮古島(鉄板焼ステーキ集 宮古島)
事業内容
飲食店の運営(鉄板焼ステーキ集 宮古島、RESORT RESTAURANT SHISA'S CAFE&BBQ)
店舗
鉄板焼ステーキ集 宮古島(カウンター13席)/RESORT RESTAURANT SHISA'S CAFE&BBQ
所在地
沖縄県宮古島市平良西里13-1 1F 島しごとマップで見る
営業時間
ランチ 11:00〜14:30/ディナー 17:30〜22:30(月曜定休)
Webサイト
https://shumiyakojima.studio.site/
Instagram
https://www.instagram.com/teppanyaki_shu_miyako/

場所

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取材:2026年9月(内容は取材時点のものです)

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