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原本:ぬくmoriたけるさん_2026_09(文字起こしのみ。記事情報シートなし)
要確認:
・会社名とブランド名の表記。フォルダ名は「ぬくmori」、写真の看板は「CAFE NUIS」「nuis ぬくもりアイランド」、文字起こしでは「株式会社ぬくもり」と聞こえます。本文は「株式会社ぬくもり」「nuis」「CAFE NUIS」で書き分けました
・たけるさんのお名前(姓)と肩書きが原本にありません
・社名の由来のうち、「nuis」=ぬくもりの NU + アイランドの IS という部分は書きましたが、「ぬくmori」の綴りの由来は録音が聞き取れず書いていません
・「武蔵野食堂」という店名を出してよいか
・「65歳以上が50%に近づいている」は、たけるさんが国勢調査の結果として話された内容です。本文では発言として引用しましたが、数字の出典をご確認ください。誤りがあれば外します
・市町村合併の年(本文は「2005年」)、中学校が4つから1つになった時期
・海岸やビーチの名称(本文は「新城海岸」「シギラ」「インギャー」としています)
・「香港からの直行便」の就航・運休の時期
・創業時の借入(運転資金7年・設備10年)と、浄化槽で融資額の2倍が必要になった話を書いてよいか。金額は書いていません
・この取材では、働く人のこと(誰と働くか、未経験からの受け入れ、忙しい時期、入るまでの流れ)がほとんど出てきませんでした。そのため「会社を知る」の記事で必ず入れたい4点が抜けています。次の機会に伺えると、求職者に届く記事になります
・会社データ(所在地・事業内容・Webサイト・Instagram)が原本にありません。記事情報シートで埋めてほしい
・取材日が原本にない
写真:8枚お預かりし、アイキャッチ1枚と本文5枚を入れました。すべて横写真です。
・アイキャッチの窓辺の方と、入口で黒板を指している方(sunagawa.jpg)は同じ方に見えます。たけるさんでしょうか。違っていれば差し替えます
・sunagawa.jpg は幅700pxと小さく、記事の写真枠(1500px)には足りないため使っていません。たけるさんが写った大きめの写真をいただけると、アイキャッチに使えます
・石けんの商品写真(img01.jpg)も幅300pxで小さすぎるため使っていません。代わりに店内の売り場の写真を入れました
・撮影場所・時期がわからないため、キャプションは付けていません。わかれば1行ずつ入れます
取材先の確認:未
宮古島の城辺、新城海岸へ向かう道の途中。コンビニもないこの場所に、CAFE NUIS はあります。開いて8年。人が減っていく地域で、なぜ続いているのか。株式会社ぬくもりのたけるさんに聞きました。
飲食店が、一軒もなくなってしまう

始まりは、奥さんの「カフェをやりたい」というひと言でした。ただ、それだけではありません。
近くにあった「武蔵野食堂」という店が閉まり、この界隈から飲食店が次々と消えていました。たけるさんは城辺の出身です。
「だんだん飲食店が界隈になくなってきたんで、ちょっと一軒ぐらいないとな、と思って」
役場がなくなって、人が減った

城辺は、たけるさんが子どものころはもっと人が多い場所でした。なぜ減ったのか。高校を出たら戻ってこない、というのはどこの島でも同じです。けれど決定的だったのは、別のことだといいます。
2005年の市町村合併です。それまで城辺町役場という働く場所がありました。公務員の仕事があり、町の予算で公共事業が動き、建設業もそこにぶら下がっていました。
「帰ってくるためには、働く場所が必要じゃないですか。それが全部、中央に行っちゃったんで」
人が減れば、学校も減ります。中学校は4つが1つになりました。小学校も、このままでは10年を待たずに同じことが起きるかもしれない、と話します。
国勢調査の数字を見て、たけるさんは厳しい見方をしています。
「65歳以上が50パーセントにも近づいている。市民レベルで何かを盛り上げるって、ほぼ不可能だと思うんですよ」
だから、イベントで盛り上げようとは考えていません。この静けさのまま過ごしてもらって、それでも人が来る。そういう形にするしかない、というのが出した答えでした。
重たいのに、スピードが遅い

人が減っていく地域に、お金を投じて飲食店を開く。かなり分の悪い賭けです。
街なかの店なら、借りた物件の内装を変えるだけで済みます。ここは違いました。いちばん大きかったのが浄化槽です。自前で設備投資すると、普通の飲食店の倍以上かかります。しかも、集客力は街なかより乏しい。
「重たいのに、スピードが遅いみたいな」
創業時に借りたお金は、運転資金が7年、設備が10年の返済でした。10年なんとか粘れば返し切れる。そう考えて始めたそうです。
「もう最初の1年でへばりまくって。これをあと10回できるかな、みたいな感じで」
開けても開けても、何も引っかからない日が続きました。
「一番ひどい時なんて、1日朝から晩までいて、来たのが4人とかってありましたからね」
それでも辞めなかった理由のひとつに、お金を貸してくれた銀行の担当者の存在があります。この立地で計算上うまくいくのは難しい、と見られていた状態で、融資を通してくれた人でした。しかも浄化槽の費用が見込みの2倍になったとき、その追加まで何とかしてくれたそうです。
作業着では、入れない
最初の転機は、意外なところから来ました。コロナです。
密集する場所を避けましょう、と言われた時期。人がいないこの場所は、かえって選ばれるようになりました。地元の人が来るようになったのもこのころです。
もうひとつ始めたのが、弁当の配達でした。カフェでお弁当を作るのにはもう慣れていて、ある程度の量をつくれる状態ができていたところに、コロナが来たのです。
最初は近くの建設会社へ。やがてホテルで療養している方と、医療従事者のお弁当が必要になり、それが定期注文になりました。
地元の人からは、こんなことも言われていました。
「作業着では入れない、って言われて。確かに、うちの作業着でソファーに座るのもなんだから、お弁当だったら買っていくよ、みたいな」
店の前を通っても入れなかった人たちが、弁当なら買っていく。そこから旧盆などの地域行事の注文も入るようになり、買った先で食べた人が「これ、どこの?」と聞いてくれる。そうやって広がりました。
「コロナがなかったら、浮上のきっかけがなかったかもしれない」
お弁当から始まり、おにぎりに飛び火して、その後スイーツへ。いまの品ぞろえは、そうやって流れてきたものです。
香港のお客さんは、自分で調べて来る
2度目の転機は、香港からの直行便でした。
CAFE NUIS は広告をあまり出していません。知られていないぶん、有名な店にお客さんが流れていく。国内ではそういう図式になりがちです。ところが、外国から来る人は動き方が違いました。
「外国のお客さんって、結構自分で調べて、自分がこれだって思うところに来るっていう方が多くて」
きっかけの多くは、日の出を見た帰りの朝ごはんでした。シギラやインギャーから新城海岸へ移動する、ちょうど中間にこの店があります。しかもこの辺りにはコンビニがありません。
コロナも、外国のお客さんも、外から来たものでした。そのあいだにゆっくり増えていったのが、年齢層の高いリピーターです。インスタ映えを求める店ではないぶん、落ち着いて過ごしたい人が集まってきました。宮古島に年に3、4回来るという人も少なくないそうです。
最初に作ったのは、石けんでした

ぬくもりは、カフェだけの会社ではありません。石けん、コーヒー、化粧水。nuis のブランドで、日用品や嗜好品をつくっています。
意外なことに、いちばん最初につくったのは石けんでした。
たけるさんは、もともと化粧品をつくる会社に勤めていました。宮古島に戻ってきたとき、水の質と紫外線の影響で、自分に合う洗顔が見つからなかったといいます。
「うまく合う洗顔がなかったんですよね。それがいまだにないんで、じゃあ自分で作ってみたら、いけるんじゃないかと」
自分の困りごとから生まれた石けんは、硬水の地域から来るお客さんにも刺さりました。香港のお客さんに人気があるそうです。いずれは輸出も、と考えています。
ものづくりの進め方には、自分への戒めがあります。
「僕はもの作りたい人なんですよ。でも、もの作りたい人って、育てないうちにまた次のものを作ろうとするんですよね」
だから、ひとつの商品が一定の数量で売れ続ける状態になるまで、次には手を出さない。売れ続けるということは、お客さんの日常に入り込めているということ。そこまで育ててから、次に進むと決めています。
回転率が高くなくても、潰れない店に

飲食店にとって回転率は大事な数字です。たけるさんが目指しているのは、そこから少しずれた場所にあります。
そこまで回転率が高くなくても潰れない状態に、店を整えていくこと。そうすれば、自分のなかに少しゆとりが生まれます。そのゆとりで、お客さんに遊んでもらえたらいい、という考え方です。
この立地では、新規のお客さんは期待できません。だからリピーターに来てもらうしかない。生き残るために選んだ道でしたが、やってみていいことがありました。
「毎回新しいお客さんだと、緊張感が半端じゃないじゃないですか。関係性ができてくると、精神的に全く疲れないんですよ。むしろ楽しいみたいな」
忙しくても、久しぶりに来てくれたと思えば嬉しい。疲れ方がまるで違う、といいます。
もとは営業の仕事をしてきた人です。初対面の相手と少し近づくには、30分くらいのやりとりが要る。その感覚がここでも生きています。カフェのなかで30分、外で30分過ごしてもらえたら、2回来てもらったのと同じくらいの関係ができる。そう考えています。
ご飯ができるまで、軽トラで遊んできてください
これから増やしたいのは、食べること以外の時間です。
「周りに何もないので、ただの飲食だけで終わっちゃうと、わざわざ来る理由にもならないですよ」
芝生を植えました。風のない日や、直射日光が厳しくない季節には、そこに昼寝用のテントを立てるつもりです。思いついたきっかけは、本を持ち込むお客さんの多さでした。混んでくると気を使って出ていってしまう。それを見て、もっとゆっくりできるようにしたいと思ったそうです。
「飲食店に来て、寝っ転がらないじゃないですか」
趣味で軽トラも買いました。レンタカーの免許を取って、こう声をかけたいのだといいます。
「ご飯を30分ぐらいで作るんで、ちょっとぶらっと行ってきてください」
ヤギを放したい、という話まで出てきました。できる範囲で、無理のないところで、遊んでもらえるものを少しずつ増やしていく。
会社としては、CAFE NUIS を真ん中に置いて、その周りを広げていく考えです。最近は宿泊管理の仕事も始めました。店で提供している満足を、管理している宿でも届ける。商品をつくって、宮古島にいない日常のなかでも nuis を感じてもらう。その輪を、いずれは台湾など近い国にも広げたい、と話します。
創業資金の返済が終わるのは、あと2年。まずは調子に乗らずに、いまの状態を落とさずに進める。区切りの10年は、もうすぐそこです。



